感動が冷めぬ間にNCT DREAMのカムバック。わたし自身の音楽への執着がしだいに減っているのか、ただ疲れているからなのか、音楽で心の動くことが減ってしまって落ち込むこともあるのだが、ドリムが音楽についてこんな風に歌ってくれるなら、こんな音楽を届けてくれるなら、まだまだ音楽を好きでいられそうだと思う。あらためて『Glitch Mode』にも収録されている「Better than Gold」や「Drive」を聴き、そのいい曲度合いに打たれる。
WayV テンさんが過去にストーリーなどで流していた音楽を集めたプレイリストを眺めていると、Daniel Johnston「Some Things Last A Long Time」の文字が飛び込んできた。ソースをたどるべく怒涛の検索ののち、発見。🙏
Daniel Johnstonのオール・タイム・フェイバリット級に好きなアルバム、『Is And Always Was』のことを思い出す。はじめて聞いたダニエル・ジョンストン。サブスクにはなく、HDDからデータを探す。大阪の日本橋にあった(つい今月、過去形になってしまった)K2レコードの「シンガーソングライター」みたいなコーナーから引っ張りだしたように記憶している。自分の好きなものがまだまだ明確でない学生時代に、誰の影響を受けたわけでもなく、探して聞いて、好きだと思えた特別なアルバム。
ここまで書いて保存したまま、気がつけば春。NCT DREAMがカムバックし、INIのカムバックが近づき、『二十五、二十一』が終わりを迎えてしまった。『二十五、二十一』を見終わったあと、お風呂に入っていてふと浮かんできたのは「GIRL AT THE BUS STOP」だった。「アンニョン、ナヒド/アンニョン、ペクイジン」はこの曲の最後に歌われる「またね/またね」だと思うに至る。過去の記憶や感情が現在に作用して、人を動かす。動いた結果に起こることではなく、動かされたという動作そのもの、そのさまに惹かれる。
「SM TOWN LIVE」を見る。2021年のRed Velvet、JOYの曲がとても好きで、流れてくると気分が乗り、素直に「いい年明けだ」という気分になった。いちばん好きなテンさんの出演はなかった──そう、長いアイドル履修期間を終え、ついにいちばんの誕生である。どのアイドルが気になっても写真の保存はほぼしてこなかったのに、いつの間にか画像フォルダがテンさんで埋まっていた。去年「Paint Me Naked」のタギングの文字の載ったジャケットを見たときには、まさかこの人があんなにかわいらしく笑う人なのだとは想像もしていなかった。「Paint Me Naked」、いい曲だし、スタイリングもいいし、見ていてうれしい。本人が以下で語っている通りのポイントが、この曲をより魅力的にしている決め手な気がする。
I do a lot of like, you know, hard choreography just like trying to be cool, doing like the sexy face and stuff. But this time it’s just like just being silly on the set, just like getting my tongue out.
寒い日が続いたのと、仕事始めの疲れが心体に響く。週末は『スパイダーマン:No Way Home』をIMAXで見る。エンディング前のラスト・シークエンスの質感が好きだった。やっぱり、ちょっと寂しくて、そのなかで人間の決意や意思が見える瞬間が大好きだ。過去2作のラモーンズにもぶち上げられてきたが、デ・ラ・ソウルも最高。
Christian Lee Hutsonの新曲が染み入るようによく、前作『Begginers』をよく聞いている。前作もPhoebe Bridgersのプロデュースで、その周辺の人たちがこぞって参加しているとのこと。リリース時は流すように聞いてしまったが、あらためて腰を落ち着けて聞くと、一曲一曲、どれもいい感じ。リリースのそのときに聞いてこそおもしろく、新しさにやられる体験は刺激的で大好きだが、いつ聞いてもいいだろうな、と思える音楽の大切さはほかには代えられない。ちゃんと一人になれる音楽。
『TEENAGE SUPERSTARS』を観に大阪まで。九条で降りなければならないのに、てっきり西九条だと思いこみ、慌てふためく。息を切らして、ぎりぎりに駆け込む。映画の冒頭「音楽(music)、姿勢(attitude)、DIY精神(doing it yourself)についてのフィルム」とあり、「そう、ほんまにそれなんよ」と思う。同じような音楽でも「好き」と「そんなにはまらない」があることの理由を考えていくと、スタンスとDIY、カウンター精神のような感覚に行き着くことが多い。
最近レコードで手に入れたばかりのThe Pastels「Heavens Above!」が印象的に使われていたのもうれしかった。スティーブン・パステルのブレなさは、最初からずっとかっこよかった。The Jesus and Mary Chainの音の響きも特別だった。こうして時系列で見ていると、時代が変わったことをなによりもその響きが説明している気がした。好きな音楽のドキュメンタリーを見ると、だいたいサーストン・ムーアが出ている気がする。
ドーピングのようにK-POPを聞いていた。元気がない日のブーストのようなイメージ。NCTの世界観、過剰でいい。あの衣装とメイクが日常の世界で生きたいのですが……という気持ちになる。その流れで、『PRODUCE 101 Japan Season2』を見始めてしまい、ワンピックのデビューにともないINIをチェックする毎日。フェンファンさんを応援しています。
The Avalanches ft. MGMT, Johnny Marr - The Divine Chord 「相手の顔は知らないし、いないかもしれないが、とにかくなにかを残そう、伝えようと投げかける系」を感じると好きになってしまう。新作はその癖にぴったりとはまった。12月発売でまだ全体を聞き込めていないけれど、とりあえずロマンティックなこの曲を。ビートがずっと反復しつづけていて、気持ちいい。